新キャストとして登場して存在感を放つ妻夫木聡(時事通信フォト)
めまぐるしい展開のNHK朝ドラ『あんぱん』。物語はヒロイン・のぶ(今田美桜、28)の結婚を経て「戦争の時代」の色を一層濃くしている。
陸軍に召集され出征した嵩(北村匠海、27)は、地元・高知から福岡・小倉連隊に転属となり、慣れない軍隊生活に奮闘する姿が描かれた。
そこで新キャストとして登場して存在感を放つのが俳優・妻夫木聡(44)だ。古兵による“しごき”に耐える嵩を何かと気にかけ、手を差し伸べる八木上等兵を演じている。朝ドラ評論家の田幸和歌子氏が言う。
「妻夫木さんがこれまで演じてきた爽やかな役どころとは違い、八木上等兵はどこか暗い影を感じさせる存在。それでも妻夫木さんの演技は目の奥に優しさとミステリアスさを同居させる絶妙さで、戦時中の重苦しさと『あんぱん』の前向きな世界観を見事にまとめていると思います」
俳優デビュー27年にして今作が朝ドラ初出演の妻夫木だが、ヒロインの今田にとっては数年来の“兄貴分”だ。
「妻夫木さんと今田さんは、2020年から放映中の宝くじのCMで5人の“ジャンボ兄妹”の一人として共演しています。ふたりでのイベントも多く、今田さんが妻夫木さんに贈るプレゼントに『キャンプ好きだから炭を』と発言し、大きな笑いが起こる一幕もあった。プライベートでも仲が良く、今年2月には“兄妹”で食事したことも明かしています」(芸能関係者)
一方の北村は、子役時代、映画で教師役の妻夫木と共演しており、今回は17年ぶりの共演。ふたりの兄貴分である妻夫木は『あんぱん』でも“長い付き合い”になりそうだ。
「番組側によると、八木上等兵は将来にわたって嵩やのぶの人生に大きな影響を与える存在と紹介されています」(田幸氏)
どんな関係になるか、ますます目が離せない。
※週刊ポスト2025年6月27日・7月4日号